Kのhimaブログ

暇人が気まぐれに語ります。

新ワクチンは「正式に特例承認」だそうです。

メディアがどのように人を騙すか、報道各社が分かりやすく実演してくれています。
ぜひ見てみましょう。


まずは、
▼NHKのサイトの記事
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210214/k10012866411000.html から

新型コロナワクチン 国内初の正式承認 米ファイザー製 厚労省


2021年2月14日 17時45分


アメリカの製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は14日午後、安全性や有効性などが確認されたとして、正式に承認したと発表しました。新型コロナウイルスのワクチンが国内で承認されたのは初めてです。


ファイザーが日本国内での使用に向け、去年12月に承認を求める申請をしていたワクチンについて、厚生労働省の専門家部会は12日、有効性や安全性などを審査した結果、発症を予防する効果が期待できるとして、承認を了承しました。


これを受けて厚生労働省は14日午後、正式に承認したと発表しました。


新型コロナウイルスのワクチンが国内で承認されたのは初めてです。


ファイザーのワクチンは、16歳以上が対象で、原則3週間の間隔をあけて2回接種します。


正式な承認を受けて、今月17日にも医療従事者に先行して接種が始まる見通しです。


政府はファイザーと年内に7200万人分の供給を受ける契約を結んでいて、順次、高齢者などへ接種を進めていく方針です。


新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては、このほか、

▼イギリスの製薬大手アストラゼネカが今月5日に厚生労働省に対し承認を求める申請を行っているほか、

▼アメリカの製薬会社モデルナも国内で治験を進めています。


政府 自治体との連携強化へ

新型コロナウイルスのワクチンの円滑な接種に向けて、政府は、実務を担う自治体の準備に支障が出ないよう、ワクチンの購入や接種などに必要な費用はすべて国が負担することにしています。


……

前回の記事を読んだ人なら、すぐにおかしいと気づくはず。
前回の記事では、このワクチンが「特例承認」であることを確認しましたから。
ところが、このNHKのニュースでは、「正式承認」となっていますね。
どうなってるの?


続いて、
▼日テレNEWS24のサイトの記事
https://www.news24.jp/articles/2021/02/05/07816794.html から

ファイザー社ワクチン15日にも正式承認


2/5(金) 11:44


アメリカの製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は、今月15日にも、正式に承認する方向で調整しています。


厚生労働省は、今月12日にも、専門家の部会を開き、ファイザーのワクチンについて、安全性や有効性を審査する方針です。


部会で「承認して差し支えない」という結論が出れば、ワクチンを開発したファイザーなどと調整し、15日にも厚生労働大臣がワクチンの製造販売を承認する方向で調整しています。


そして、ファイザーから、順調にワクチンの供給を受けられれば、今月中旬にも、国立病院などに勤める医療従事者への先行接種が始まる見込みです。

ここでも、「正式承認」。いったいどうなっているのか。


さらに、
▼読売新聞のサイトの記事
https://www.yomiuri.co.jp/medical/20210213-OYT1T50198/ から

ファイザー製ワクチン、きょう正式承認へ…先行接種で副反応を追跡調査


2021/02/14 02:24


 米製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は14日に正式に承認する見通しだ。17日にも始まる医療従事者向けの先行接種では、副反応などの追跡調査を実施し、分析結果を公表して国民の不安解消を図りたい考えだ。


 厚労省の薬事・食品衛生審議会の部会は12日、約4万人を対象にした海外の臨床試験と、日本人160人を対象にした国内の臨床試験の結果を踏まえ、ファイザー製ワクチンの製造販売の承認を了承した。14日に正式承認されれば、新型コロナのワクチンとしては国内で初めてとなる。


 先行接種の対象となる国立病院機構などの医療従事者1万人以上に関しては、接種後約1か月にわたって発熱状況などを追跡調査する。ワクチンの効果や副反応について分析し、国民の理解を深めるための情報として活用する。


……

またまた「正式承認」。
以上3つの記事には、「特例」の文字は1度も出てきません。
この人たち、いったいどうしてしまったの?


見つかった記事の中で、ヒントになりそうなのは、例えば次の2つの記事ですね。


▼https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210212/k10012863821000.html から

ファイザーワクチン 14日にも正式に特例承認へ 田村厚労相


2021年2月12日 23時22分


アメリカの製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省の専門家部会が、承認を了承したことを受けて、田村厚生労働大臣は、14日にも正式に特例承認する見通しを示しました。


厚生労働省の専門家部会は12日夜、会合を開き、ファイザーが開発したワクチンについて、有効性や安全性が認められたとして、承認を了承しました。


これを受けて、田村厚生労働大臣は、記者団に対し「『十分に効果を確認でき、承認しても差し支えない』という評価をいただいた。速やかに特例承認を行いたい。最短で日曜日に承認という形になる」と述べ、14日にも正式に特例承認する見通しを示しました。


……


▼https://www.jiji.com/jc/article?k=2021021400352&g=soc から

コロナワクチン正式承認 ファイザー製、「特例」適用―17日にも接種開始・厚労省


2021年02月14日18時03分


 厚生労働省は14日、米製薬大手ファイザーが申請した新型コロナウイルスのワクチンについて、緊急時に審査を簡略化できる「特例承認」により正式に薬事承認した。12日に開かれた同省専門部会で特例承認することが認められていた。新型コロナワクチンの承認は国内で初めてで、17日にも医療従事者への先行接種が始まる。

 同ワクチンは、遺伝情報を記録した「メッセンジャーRNA」の一部を人工合成して作製。3週間の間隔を空け2回、上腕に筋肉注射する。接種後、新型コロナのたんぱく質が体内に作られ、免疫ができる。同社の治験では95%の予防効果が確認され、日本の治験でも有効性が認められた。

 接種は、感染症のまん延防止のため緊急に行う予防接種法上の「臨時接種」の枠組みになる。対象は16歳以上で、費用は無料。接種に「努力義務」が課せられるが、強制ではない。

 重篤な副反応はほとんどないとされるが、過去に同ワクチンに含まれる成分で重いアレルギー症状が出た人らは接種を避ける。妊婦は接種の有益性が危険性を上回ると判断された時のみ接種できる。体が弱い高齢者も、医師が事前に慎重に問診し、問題がないと判断すれば接種できる。

 12日に到着したワクチン第1弾は約40万回分とみられる。先行接種は17日、国立病院など100カ所の医療従事者1万~2万人を対象に始まる予定。3月中旬には他の医療従事者らへの接種が始まる。65歳以上の高齢者約3600万人には4月1日以降に接種を始め、約3カ月以内に終了させる計画だ。


もしかして、前者の3つの記事は、「正式に特例承認」を略して「正式に承認」って言ってるってこと?
だとしたら、バカにするにもほどがあるよね。お粗末な騙しだよ。
一般の視聴者からしたら、「特例承認」ってところが、まさに伝えて欲しいところでしょう。
なのに、「特例承認」ってのを伝えて欲しくない人たちのために、小細工したってことですよね。


それに比べると、後者の2つの記事は「特例」に言及している分だけ、まともに見える。
しかし、『正式に特例承認』、『「特例承認」により正式に薬事承認』って言い方、少しおかしくないですか。
これ正しい言い方なの?
正式じゃないから特例なんでしょ?
それが一般人の感覚じゃないですか。
「正式に」って、どんな意味で言ってるんでしょうか。
思うに、「以前から特例承認されるって言われてたけど、実際に特例承認されたよ」くらいの意味じゃないでしょうか。
違いますか?
だとしたら、「正式に」って言い方をするのは、少しおかしいんじゃない?
省略したときに「正式に承認」となるように、わざとおかしな言い方をしているようにさえ見えますね。
おれの考え過ぎでしょうか。


ところで、薬事承認というのは、こういう↓意味だそうです。
▼https://dictionary.goo.ne.jp/word/薬事承認/ より

薬事承認(やくじしょうにん) の意味

出典:デジタル大辞泉(小学館)


やくじ‐しょうにん【薬事承認】 の解説

厚生労働省が医薬品・医療機器・化粧品などの製造・販売を認めること。薬機法に基づく。企業からの薬事申請を受けて、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が有効性や安全性を審査し、薬事・食品衛生審議会の答申を経て、厚生労働大臣が承認する。


NHKは同じ騙しを、モデルナとアストラゼネカのワクチンでもやっています。
▼https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210521/k10013043721000.html より

モデルナとアストラゼネカのワクチン 正式承認 厚労省


2021年5月21日 21時05分


欧米の製薬会社、モデルナとアストラゼネカの新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は、21日、正式に承認したと発表しました。このうちモデルナのワクチンは、来週24日に開設される大規模接種センターなどでの使用が予定されています。


厚生労働省の専門家部会は、20日、▽アメリカのモデルナのワクチンと、▽イギリスのアストラゼネカがオックスフォード大学と共同で開発したワクチンについて、有効性が認められるなどとして、いずれも承認することを了承しました。


これを受けて、厚生労働省は、21日午後、有効性や安全性が確認されたとして、2種類のワクチンを正式に承認したと発表しました。


承認を受けて、政府は、複数のワクチンによって接種を加速化させたい考えで、モデルナのワクチンについては、来週24日に開設される大規模接種センターなどでの使用が予定されています。


……

この記事にも、「特例」の文字は1度も出てきません。
しかし、モデルナとアストラゼネカのワクチンも「特例承認」であることは、前の記事で確認した通りです。


NHKは、本当にひどいね。
「NHKが安全って言ってるから、安全なワクチンのはず」だなんて思ってたら、ひどい目にあいます。
死にたくなかったら、NHKなんか信用しないほうがいいですよ。