Kのhimaブログ

暇人が気まぐれに語ります。

荒川央博士のnoteから 2

前回と同じく
https://note.com/hiroshi_arakawa/n/n2b4f8555b103

『RNAコロナワクチンにDNAが混入している?

荒川央 (あらかわ ひろし)
2023年4月5日 05:38』

より。

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ファイザー、モデルナのRNAワクチンに含まれるRNAは、その鋳型となるDNAから転写して作られたものです。転写の鋳型となったDNAがRNAワクチンに混入しているのではないかという疑惑が現在持たれています。発端はMedicinal Genomics社のKevin Mckernan博士のブログ上での報告です。博士は二価コロナワクチンをディープシークエンシングした結果、ワクチンの中にプラスミドDNAの混入を発見したのです。
( https://anandamide.substack.com/p/curious-kittens )

Mckernan博士の当初の目的は、RNAコロナワクチンの遺伝子品質のチェックでした。RNAワクチンには細胞内免疫系を回避するために1メチルシュードウリジンが使われています。そして、ワクチン内のRNAは鋳型DNAからRNAを転写して作られています。1メチルシュードウリジンはこの転写の際にRNAに取り込まれますが、その際にエラーが起こりやすいのです (転写エラー率は4000ヌクレオチドあたり1エラー)。ファイザーやモデルナのRNAワクチンのサイズは約4000ヌクレオチドですので、つまり、合成されたほとんどのワクチンRNA分子にエラーがあってもおかしくないという事になります。エラー率はスパイクタンパクの品質管理において重要な情報です。そして、シュードウリジンがタンパクへの翻訳に与える影響は未知数です。転写と翻訳のエラー率を考えると、RNAワクチンから多様な異常スパイクタンパクが作られる可能性が否定できません。こうした異常スパイクタンパクの中には自己免疫疾患やプリオン病の原因となるものも含まれるかもしれません。

この実験はそうしたエラーを検定する事が当初の目的だったのですが、ディープシークエンシングの過程で想定していなかったものが出てきました。ワクチンRNA合成の元となったプラスミドDNAの混入です。プラスミドは、染色体とは独立して複製することができる染色体外DNA分子です。人工的に作られたプラスミドは遺伝子クローニングに利用できるため、生命科学や遺伝子工学の分野では広く応用されています。

DNAを動物細胞内へ導入する手法はトランスフェクションと呼ばれます。細胞への導入法も様々ですが、脂質粒子 (リポソーム) を用いたリポフェクション法も汎用される方法です。この手法は脂質ナノ粒子によるRNAワクチンの細胞への導入と似ています。本来、もしたとえDNAが細胞内に導入され、核へ侵入したとしても、必ずしもそのDNAがゲノムに組み込まれるわけではありません。そのため、ゲノムへの組み込み率を上げるための手段としてはウイルスベクター (レンチウイルスベクターやレトロウイルスベクターなど)や、トランスポゾンベクターなどがあり、また最近ではCRISPRを用いたゲノム編集もよく使われます。しかし、そうした新しい技術を用いなくともDNAを細胞に導入すると、効率は低くなりますが、ゲノムにも取り込まれるのです。そうした方法は古典的な技術ではあるのですが、今でも汎用されています。「トランスジェニック」とは外来遺伝子の導入を意味する専門用語ですが、例えば、外来遺伝子をゲノムに組み込んだマウスがトランスジェニックマウスです。もしコロナワクチンにDNAが含まれるなら、ワクチンを接種しているだけのはずがDNAを人体にトランスフェクションしてしまった事になります。つまり、このDNAが人間のゲノムに組み込まれた場合、まさにトランスジェニック人間になるのです。

--------------------引用終わり

今日はここまで。
もう1回続きます。